頭が大きくずんぐりとした、
ブタのような体つきをしているため、英語では
西アフリカにある「
ギニアの
ブタ」を意味する「ギニーピッグ」()と呼ばれている。学名の種小名
porcellusも「小さなブタ」を意味する。この名前の由来については、テンジクネズミの肉の味が豚肉に似ているためという説、鳴き声がブタに似ているという説、ブタのように長い時間を摂食に費やし、ブタのように狭い小屋で飼えるからという説もある。
ドイツ語の名称「メールシュヴァインヒェン」(Meerschweinchen)は「海の小さなブタ」を意味し、新大陸を経由する航海中に新鮮な肉を食べられるように、モルモットが船に積み込まれていたことに由来する。なお、テンジクネズミ属の動物はギニアには分布しない。ギニアという言葉の由来として、イギリスに初めてこの動物が持ち込まれたとき、持ち込んだ船がアフリカ経由の船であり、当時のヨーロッパ人にとってギニアとは漠然とアフリカ、転じて遠方の地を表す言葉であったためにこの名が付けられた、とする説がある。別の説では、テンジクネズミの原産地である南米の
ギアナ(“Guyana”)の転訛として、この語の由来を説明する。
フランス語の名称「コション・ダンド」(cochon d’Inde)やポルトガル語の名称「ポルキーニョ・ダ・インディア」(porquinho da ?ndia)は共に「インドの小さなブタ」を意味し、
日本語の「
天竺」の用法と同じである。日本では戦前まで医学関係者の一部によってドイツ語の名称の直訳である海?(かいめい、かいべい、?は子豚の意)と呼ばれていたこともあるが、戦後はわずかな論文の中に見られる程度となり、現在は
死語となっている。モルモットという名の由来は、ヨーロッパ人によって発見された当初、ヨーロッパに生息する
リス科の
マーモットの一種
アルプスマーモット(
Marmota marmota)と誤認されたことによるとされる。日本でのモルモットという言葉の由来は、1843年
長崎にモルモットが伝来したとき、
オランダ語の「マルモット」 (Marmot) が訛ってモルモットとなったことである。
ウシやブタに比べて場所をとらず、都会の住宅でも飼育が容易で、繁殖力が強く成長が速いモルモットは、
南アメリカのアンデス地方ではクイ(cuy)、クイェ(cuye)またはクリ(cur?)と呼ばれ、現在でも食肉用として、野菜くずなどを与えて
台所の周りなどで飼育されている。味は
ウサギや
鶏のもも肉に似ているといわれる。かつてはアンデス高地の
先住民によって祝い事の際のみに供されるご馳走だったが、
1960年代から日常的にも食べられるようになった。ペルーでは、年間6500万匹のモルモットが消費される。