シカ科に属する動物は草食性で
牛のように4つに分かれた
胃を持ち、
反芻による
消化を行う。オスは枝分かれしたツノを持つ。多くのシカ科のメスはツノを持たないが
トナカイはオスメス共にツノを持つ。
ウシ科の動物のツノ(洞角)は骨の芯があり生え替わらずに一生伸び続けるが、シカのツノ(枝角)は皮膚が盛り上がって作られるもので毎年生え替わる。角は触ると硬いが、水につけていると自然と軟らかくなる。縄文人たちはこうする事で角を釣り針や矢じりなどの自由な形に加工していたと考えられている。体の大きさは体重6〜8kg程度のプードウー(
チリ、
アルゼンチンなどに生息)から、体重800kgにも及ぶヘラジカ(ムース)まで様々である。
・ 牛・豚・馬などの皮革に比べて鹿皮は薄く柔らかいため、なめして細かい加工を要する手袋などに適し、時に柔らかい靴やソファーなどの材料となる。また、枝角は
ナイフの柄やボタンなどに用いられている。鹿の枝角は、アントラ(Antler)と呼ばれている。鹿の角(
鹿茸)は乾燥粉末や黒焼末は様々な効能を持つとして民間療法で用いられる。日本では鹿肉のことを「もみじ」と呼び、様々な肉料理に調理され味は一般に柔らかい牛肉に近い。ちなみに馬肉は「さくら」、イノシシ肉は「ぼたん」と呼ぶが鹿肉は秋の季語からもみじを連想し馬肉とイノシシ肉は色から連想された呼称である(
花札でも「鹿にもみじ」の絵札がある)。
・ 元々鹿は平地に生息していたものが、人間の進出で山間部へ追いやられていたのであるが、今度は国の植林政策によって山間部をも追われた鹿が人間の生活圏に入り込みトラブルを起こしている。特に農作物の被害は深刻で鹿よけの網や電気柵で対抗しているものの鹿の跳躍力の前には歯が立たず、
猟友会の鹿駆除も鹿の繁殖力に追いつかず効果は出ていない。もっとも深刻なのは
奈良公園の鹿である。近郊の市民は農作物を荒らす鹿に悩まされているが奈良公園の鹿は
天然記念物に指定されているため駆除をすることが出来ず苦肉の策として鹿を捕獲しトラックに乗せ他府県に移動させるのが精一杯である。本来鹿は警戒心の強い動物であるが最近人間をみると寄ってきて餌を与えるとおじぎをする鹿が奈良県の近郊の県で増えている。