馬の去勢は、
馬を家畜化した頃から行われていたとされている。
遊牧社会では
家畜としての馬の数を調整するために繁殖用の少数の馬を除いて牡馬には去勢が行われる。また、
軍馬においても気性を抑えて扱いやすくする、敵に奪われても繁殖に使えなくする、
発情期に興奮させないなどの理由で牡馬は去勢されていた。また
競走馬から
乗馬に転用される場合、元種牡馬も含めて去勢されることが通常である。
競馬界においては、気性を穏やかにし、競走において扱いやすくするため、繁殖的価値の認められない馬について育成段階、または競走馬として出走した後に去勢を行う。去勢し、せん馬となると、
種牡馬になることができなくなる。そのため種牡馬や
繁殖牝馬の選定競走として定められている競馬の
クラシック競走などには出走できない取り決めをしている国も多い。牡馬は牝馬と異なり1年間に多頭数との交配が可能なため、種牡馬の頭数は競走馬に比べて少なく、種牡馬となる競走馬は全体の1%未満である。これにより、種牡馬選定期間が過ぎた4歳以上の牡馬は多くの国で去勢されるのが一般的である。特に
障害競走に出走する競走馬は競走の危険を減らす目的もあり、去勢が行われない馬は極めてまれである。なお、日本においては繁殖的価値の有無にかかわらず、現役競走馬にたいして去勢を行うことは少ない。